隔絶地遺言

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隔絶地遺言〜伝染病と在船者の方式


「遺言」の方式には『普通方式』と『特別方式』の二つがあり、文字通り「遺言者」が特別な状況にある場合は、『特別方式』の「遺言」ができます。そして、『特別方式』の「遺言」には、「危急時遺言」と「隔絶地遺言」の二つがあります。

「危急時遺言」は、病気や船舶遭難のため死亡の危急に迫っている状況にある場合に用いられる「遺言」です。「遺言者」が〈死亡の危急に迫っている〉わけですから、口頭で「遺言」を行うことができます。

一方、「隔絶地遺言」は、一般社会から隔絶されている場合に用いられる「遺言」です。「遺言者」が伝染病のため隔離されている場合や、船舶内にいる場合の「遺言」です。

これらの《隔絶の場合》とは…『伝染病』にかかり隔離されているが〈死亡の危急に迫っている〉わけではない…そして、単に『船舶中』に在るのであって〈船舶遭難の状態〉ではない…という状況です。

「隔絶地遺言」は、「危急時遺言」のように、「遺言者」が「遺言」を口頭で行うことが許されていません。必ず、「遺言書」を作成しなければなりません。

「危急時遺言」では、「遺言」の日以降、速やかに「家庭裁判所」に《「遺言」の確認》を得る必要があります。しかし、「隔絶地遺言」では、「遺言書」を作成するので《「遺言」の確認》は不要です。

「隔絶地遺言」には、「一般隔絶地遺言」と「船舶隔絶地遺言」があります。
「一般隔絶地遺言」は、伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所にいる人ができる「遺言」です。伝染病隔離者遺言ともいわれ、警察官1人と1人以上の『証人』の立ち会いのもとで「遺言書」を作成します。(民法977条)

民法(伝染病隔離者の遺言) 第九百七十七条  伝染病のため行政処分によって交通を断たれた場所に在る者は、警察官一人及び証人一人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。



「遺言者」および筆者、そして警察官と『証人』が、「遺言書」に署名・押印をすることで…「一般隔絶地遺言」となります。

・「船舶隔絶地遺言」は、船舶中に在る人ができる「遺言」です。在船者遺言ともいわれ、船長または事務員(=立会人)1人と2人以上の『証人』の立ち会いのもとで「遺言書」を作成します。(民法978条)

民法(在船者の遺言) 第九百七十八条  船舶中に在る者は、船長又は事務員一人及び証人二人以上の立会いをもって遺言書を作ることができる。



「遺言者」および筆者、そして『立会人』と『証人』が、「遺言書」に署名・押印をすることで…「船舶隔絶地遺言」となります。

・『特別方式』とは、『普通方式』による遺言が困難な場合において、特別に認められた略式の方法です。

したがって、「遺言者」が『普通方式』による「遺言」を作成できるようになってから6ヶ月間生存していた場合は、『特別方式』による「遺言」の効力は無くなり…無効となります。(民法983条)

民法(特別の方式による遺言の効力) 第九百八十三条  第九百七十六条から前条までの規定によりした遺言は、遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになった時から六箇月間生存するときは、その効力を生じない。


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