遺言の実際…遺言の記載

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遺言の記載…実際には



自筆証書遺言は自分ですべてを書かないいけません。カーボン紙は?。物件目録がタイプ打ち?。

実際の裁判所の判断をみてみましょう。

■本件遺言書は,遺言の全文,日付及び氏名をカーボン紙を用いて複写の方法で記載したものであるというのであるが,カーボン紙を用いることも自書の方法として許されないものではないから,本件遺言書は,民法第968条1項の自書の要件に欠けるところはなく,有効である(最判・平成5年10月19日)

■遺言者自筆の遺言書に,司法書士のタイプ印書した不動産目録が添付され,不動産の帰属すべき氏名が記載されている場合は,遺言書の重要部分を他人が書いたものとして無効となる。(東京高判・昭和59年3月22日)
「(1)遺言には厳格な要式性が要求され(民法960条),自筆証書によって遺言をしようとする者は,その全文,日付及び氏名を自書し,押印しなければならないものであるところ(同法968条1項),弁論の全趣旨により前示請求原因6記載にかかる太郎の遺言書(以下「本件遺言書」という。)に該当するものと認められる乙第1号証には,その末尾にタイプ印書された不動産目録(第1ないし第3)が添付されているが,同遺言書は,右目録と対比することにより,はじめて控訴人竹夫に相続させるべき目的物を特定し得るものであることがその記載自体から明らかであるうえ,当審証人藤浮浪三郎の証言によれば,右目録は,司法書士である同人がその事務員に命じてタイプ印書させたものであることが認められる。してみると,タイプ印書された右不動産目録は,本件遺言書中の最も重要な部分を構成し,しかも,それは遺言者自身がタイプ印書したものでもないのであるから,右遺言書は全文の自書を要求する民法968条1項の要件を充足しないことが明らかであり,仮に同遺言書が遺言者である太郎の意思に基づき作成され,かつ,その記載が全体として同人の真意を表現するものであるとしても,そのことゆえに右全文自書の要件が充足されていると解することはとうてい許されないものというべきである。したがって,本件遺言書は自筆証書遺言としての効力を生ずるに由ないものといわざるを得ない。」

■「本件遺言書は遺言者が英字タイプにより日付及び本文を作成し自署捺印しているが,作成に立会った証人は1名であり,かつその署名はない。よって,本件遺言の成立及び効力については遺言の方式の準拠法に関する法律第2条の規定によりその成立の当時における遺言者の行為地法・住所地法である日本国法を適用することとする。遺言者は自筆にかえ平素専らタイプライターを使用しており,本件遺言書は同人自らタイプしたものであるから自筆に匹敵するものと認められ,その方式要件をみたし,かつ実質的要件を備えているものと認められるから,わが民法上適法かつ有効であり,また遺産の存在に照らし,遺言執行者選任申立の利益がある。(東京家審・昭和48年4月20日)


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